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東北大学大学院工学研究科 インフラマネジメント研究センター
センター長挨拶

 東北大学大学院工学研究科インフラマネジメント研究センターの設置にあたり、皆様にご挨拶申し上げます。

 東北大学は、1907年の建学以来、「研究第一主義」、「門戸開放」、「実学尊重」の理念を掲げ、世界トップレベルの研究・教育を創造してまいりました。 特に、工学研究科・工学部は、独創的研究に基づく「実学主義」を標榜しながら、研究重点大学として常に世界に向かって門戸を開き、先見性と専門性とに裏打ちされた「知的創造の国際拠点」を形成することによって、 現代社会が直面している困難な諸問題の解決に立ち向かい、人類と地球の未来に対してその責任を果たすことを目指しております。

 現在、我が国では、道路や橋梁などの社会資本の老朽化に対する対応や、大雨や地震、津波などの自然災害から国土を守ることなどへの対応が、大きな課題となっております。 特に、積雪寒冷地である東北地方は、冬期の厳しい寒さにより社会資本の傷みが早く、補修などの対応についても厳冬下での作業を余儀なくされるなど、他の地方と比較して過酷な状況にあると推察されます。 このような条件下にもかかわらず、東北地方の多くの自治体では、2011年3月11日に端を発する東日本大震災への対応として迅速な復興を進めなければならないという状況にあります。 少子高齢化、財政難など、我が国の慢性的な社会問題も含めて考えると、社会資本の老朽化や災害への対応において、東北地方は、相当に厳しい状況にあると考えざるを得ません。

 このような状況を鑑みて、東北大学は、国土交通省東北地方整備局との連携・協力に関する協定を2013年12月18日に締結致しました。 本協定は、これまで長年にわたって培ってきた信頼関係を基盤に、より緊密かつ組織的な連携・協力の推進・強化を図り、東北地方の社会資本の老朽化対策への対応や、防災機能の向上、および地域社会の持続的発展に寄与し、さらには、当該分野における研究、技術開発を大きく展開し、関連する技術者の育成を推進させることを目的としております。

 この協定に基づき、今般、東北大学大学院工学研究科にインフラマネジメント研究センターを設置することと致しました。本センターは、東北地方の社会資本の老朽化対策とともに、我が国の社会資本の維持管理技術を大きく発展させ、これに関連する研究、技術開発を展開し、関連技術者の育成を推進させることを目的としており、社会資本の維持管理に関する地方自治体の支援、人材育成ならびに調査研究の推進という3つの大きな目標を掲げております。 これらを推進することで、東北地方における社会資本の維持管理及び資源循環に関する情報の蓄積や、広域的な技術流通の仕組みを備えた技術拠点が形成されることになり、その成果を東北6県の社会資本の円滑な維持管理に寄与し、特に技術者が少ない地方自治体(市町村)の維持管理技術者の育成を図ることが可能になることが期待されます。 また、国土交通省東北地方整備局の有する社会資本の維持管理などに関する技術や膨大なデータと、センターに係る研究者の知識や技術とを融合して研究を進めることで、東北地方の社会資本の維持管理に関する諸課題の解決に繋がるのではないかと思います。

 最後になりましたが、センターの設置にあたり、連携協力協定等をはじめとしてご支援を頂きました国土交通省東北地方整備局、モデル自治体としてご協力を賜りました山形県上山市ならびに東北地方の各自治体の皆様、センターの運営にご支援を頂いております東日本高速道路株式会社東北支社、株式会社ネクスコ・エンジニアリング東北ならびに株式会社復建技術コンサルタントの関係者の皆様に厚く御礼を申し上げるとともに、当センターが、東北地方の社会資本の維持管理に関して大きな社会貢献を達成できることを祈念し、ご挨拶とさせて頂きます。

平成26年1月15日

東北大学大学院工学研究科

インフラマネジメント研究センター

センター長 久田 真

(東北大学大学院工学研究科・教授)